AGの挑戦

昭和女子のエッセイ

「チビッコ」という別の生き物

「チビッコ」

それはもはや別の生き物である。

 

生まれた時から玉のようにかわいく、

奇声を出し、舌をペロペロ、

タコみたいに口をすぼめたり、謎に手足を動かしている

そうかと思えば空を見つめ時折笑う

 

しばらくして大きくなると、

バイバイを覚え、知らない人にも幸せを届ける。

どんな外見の人も、老若男女問わずだ。

キャラキャラと笑い転げたり、

誰も教えていない言葉も急に話し、

低い視線しか見えないはずの世界も、

神のような俯瞰の目で見られる。

 

眉間にしわを寄せ、1点をじっと見ていたかと思うと

なぜを繰り返し、答えを知ってもなお、なぜと問う。

できる経営者目線だ。

 

いいと思うものや面白い事は近くにいる人に

「ねえ見て~」とアウトプットし

全速力で駆け抜ける

急に電池が切れところかまわず寝て、

起きてはMAXパワーで走り出す。

 

通ってきたはずなのに思い出せない不思議な時期だ。

 

そんな異次元の能力を持ち合わせているのに

空気を読むスキルを身に着けたとたん

人間になり人生の大半を過ごす。

 

どの子を見てもそう思う。

空気を読める人は素晴らしいが、

パワーがなくなり

自分が分からなくなってしまうこともある。

そう思うと空気を読むスキルは高くない方がいいのかもしれない。

 

他にもいろいろスイッチがあるのだろう。

そんな分析をする時点で、

「チビッコ」からはほど遠いんだろうな。

 

ただ、童心にかえる方法があれば、近づくことはできる。

ひたすら目の前のできれば、無駄なことに夢中になることだ。

 

みなさんはブランコにいつから乗っていないだろうか?

一度乗ってみるといいと思う。

 

実は私は9/16に乗ってみたのだ。

座った状態から足と重心移動だけで空を目指す。

意外とできるのだ。

靴飛ばし大会は1位が取れる。

今度は、たち漕ぎ

体をくの字にし、ぴんと足を空につき出したり

足と手の関節を曲げ重心を低くする。

どんどんスピードがついてくる

今なら前の柵も飛び越えられそうだ。

 

いつも見える地面と水平の視界から

斜め下、斜め上、広角に広がり立体的になる。

太陽の光、風も感じる。

なんてすばらしい遊具なんだ!!

 

ありがとう世界☆

 

今がんじがらめになっていた思考からも

解放された金曜の午前中。

 

そこは人が誰もいない、少し離れた場所の公園。

もちろん一人である。

 

平日の午前中に昭和女子が地元の公園にいたら

「あの人大丈夫?」と思われる

こんな必死な大人は違和感しかないのだ。

だから、あまり行かない公園でしている。

仕事中 出先の公園がおすすめだ

 

その時点で、周りの目を気にし

空気を少しばかり読んでいる自分がいる

 

でも、不機嫌なへの字口の大人よりは、

「チビッコ」という生き物に近いことは間違いない。