AGの挑戦

昭和女子のエッセイ

話しかけられやすいオーラ

私は昔からよく知らない方から話しかけられる。

老若男女問わず。

すごくありがたいことだ。

 

しかし、すごく疑問なことがある。

旅先でも話しかけられるのだ。なんだったら道を聞かれる。

なんで?なんでなん?

私は大阪の梅田あたりはほとんど行かない上に、

車移動が多いため、駅や道がまったくと言っていいほどわからない。

自分でも携帯のマップが必要だし、駅員さんに毎回聞きたいくらいだ。

大昔、人に聞くのが恥ずかしい乙女時代は、「あの人HEPに行くかも」とか

「阪急はあのマダムかな」と目星をつけついて行く荒業を実行していた。

9割がたうまくいったので、私のレーダーは素晴らしいと思う。

 

そんな私は梅田にいくと2回に一度ほどの確立で道を聞かれるのだ。

この場所はどこ?こっちであってる?など。

すましているか、焦っているように見えるはずなのに…

毎回、一度は一緒に探してみるのだが、うまくいかない。そらそうだ。

自分も焦っているときなどは、

近くのホテルかデパートの受付や、駅を案内しお別れする。

他の場所でもそう。

「現地の人ではないです。ごめんなさい…」せつない。

 

はじめての海外旅行に行ったイタリアでは、

「靴イケてるね」とか軽い挨拶から

駅でおどおどしている最中に、

おそらく「ここに行くにはどの電車に乗ったらいい?」と

パニック中の外国の方に話しかけられ、

「マイ ジャパニーズ。ソーリー、ソーリー」と連呼した。

ほんとにソーリー。

 

でも面白い。

見ず知らずの人と同じ時間を共有し、できた時の達成感。

最後のさわやかな挨拶もすがすがしい。

手を振ってくれるチビッコもかわいくて、おやつを上げたいくらいだ。

自動販売機の当たりに気づかず「ねーちゃん、当たってるで」と言われると

「良かったらどうぞ」なんて言えるほど余裕が出てきた。

もっと、話かけられやすさを極めて、スマートに対応したいと思う。